緊急事態宣言とは?

新型コロナ特措法の「緊急事態宣言」とは、今年3月に改正された新型インフルエンザ等特措法(2012年成立)に基づくものです。

「緊急事態宣言」は、対象となる感染症の流行状況が一定の条件を満たしたと判断された場合、首相が発令します。

【要件】

(1)国民の生命や健康に著しく重大な被害を与える恐れがある場合
(2)全国的かつ急速なまん延により、国民生活と経済に甚大な影響を及ぼす恐れがある場合

【内容】・・・首相が示す
(1)実施する「期間」
(2)実施する「区域」
(3)「緊急事態」の概要

【期間】
2年以内(1年以上を超えない範囲で延長可)

緊急事態の対応が必要でなくなった場合、速やかに緊急事態「解除宣言」をします。

緊急事態宣言が出た場合の生活への影響は以下の図の通りです。

緊急事態宣言の生活への影響(出典: Yahoo!Japanニュース

要請、指示に従わない時の罰則はありませんが、医療提供体制の確保に関しては、強制性や罰則を伴うケースがあります。

たとえば、「医療施設用の土地使用」(特措法49条)、「医薬品の売り渡しや保管」(同55条)等です。

「緊急事態宣言」=「ロックダウン(都市封鎖)」ではない

現在、「緊急事態宣言」に加え、東京の「ロックダウン(都市封鎖)」も取り沙汰されています。

より強い対策としてこれらの実施を求める声がある一方、メディアで放送されている欧米の主要都市のような「ロックダウン」を想起して心配する声もあります。

しかし、日本において「ロックダウン」は行政用語として明確な定義はありませんし、特措法を根拠とする「緊急事態宣言」とは別のものです。

上述の通り、「緊急事態宣言」は「要請」と「指示」をベースにしていることがほとんどで、強制力はありません。

安倍首相も国会で「『緊急事態宣言』がただちに『ロックダウン』ではなく、特措法の下では、フランスのような(強制力のある)『ロックダウン』はできない」と答弁しています。

引用元: Yahoo!Japanニュース 新型コロナ特措法の「緊急事態宣言」とは? 市民生活にどんな影響がある?』

年単位で行動、解除後も反動で出歩かないことが大切

現在のところ、新型コロナウイルスによる死者数を見ると日本は比較的対応できているといえます。

しかし、今後も長期的な対策が求められますが、国民全体に浸透していないように思えます。

政府による緊急事態宣言をしてもいずれ解除しなければなりません。

そうすると反動で人々が出歩くようになり、再び感染が増加して繰り返す可能性もあります。

そうならないためにも誰もが感染しているという前提の下、行動パターンを変える必要があるでしょう。

たとえば緊急事態宣言が解除したからと言って、すぐさま大勢で集まり、マスクもせずに宴会などを行うなどは厳禁です。

せいぜい単独でマスクも着用して、静かに花見を楽しんだりする程度でしたら問題はないのですが。

今後数ヵ月から来春ごろまで、このような状況が続く可能性も見据えて行動すべきでありましょう。

引用元: 京都新聞 『迫る緊急事態宣言「年単位で行動改めるべき」ウイルス専門家「いつかは解除、反動で出歩かないよう」』

新型コロナウイルス感染予防の効果を高める、インナーマスク情報はこちら